ジュブナイル・イクリプス

Lirues Lab. 1st movement

近未来的な少年少女たちの愛し方。

現在、ノベコレにてフリゲ版を公開しております。
興味がありましたら、よろしくお願いします！

　時は2035年。できなかったことができるようになって、できないことは未だにできずにある時代。

　主人公の高坂柾木（こうさか・まさき）は、ちっさくてぷにぷにとした童顔の学園二年生。だが、しっかりした乙女な性格持ちの、素直になれない女の子だった。

　子供の頃には、父によって若干男らしく育てられたこともあって、男の子たちにいつもよくからかわれていた。そのせいで男のことが大嫌いになったが、今は事情があって別に嫌っていない。かわいいものは好きで、特にお菓子づくりが好きだった。家では暇がある度に、黒ロリのようなかわいい服を着てお菓子を食べてしまうくらいだ。

　学園では、いつも自分にしつこく絡んでくる爽やか系男子、橘に冷たく接する。なぜかは知らないが、自分のことが好きらしいのだ。だが、柾木にとっては迷惑以外の何でもなかった。もう男のことは嫌いじゃないが、あの男、橘秀樹ってやつにはなぜか腹が立った。

　あんなやつなんか、好きになれない。

　そう思ってしまう柾木には、他の人に話せない秘密があった。

　柾木は、「男」の姿にもなれたのだった。
　それも「元の姿」では思い浮かばないような、等身高めの若干ゴツい男に。

　こんなこと、誰にも話せるわけがない。だって、信じてもらえないのが目に見えているからだ。こんな無茶苦茶なことを喋ったって、誰も信じてはくれない。自分でも、「自分ごと」でなければ、こんな「事実」なんて絶対に信じなかったのだろう。

　ましてや、自分が「組織」に属しており、この世を覆そうとする「集団」に立ち向かっているだなんて、絶対に話せない。もちろん信じてもらえないだろうし、それに、これは「話してはいけない」極秘の事項だからだ。

　今は一線からは身を引いて、「作戦部長」だということになっている。その時には「本部」で、この「別の姿」になってから活動しているのだ。もちろん、こんなの絶対に誰かに見せられない。こんなことがバレたら、どうなるかは目に見えている。

　それに柾木には仮だといえ、「婚約」している女の子もいる。もちろん、これには深い事情があった。だが、そんなことになっている女の子って、自分一人しかない。こんな事情、理解してくれる人なんていないことに決まっているのだ。

　だが、その日、異変は起きた。

　「あの」橘秀樹が、「別の姿」で「本部」の前に倒れていたのだ。

　ツンデレなヒロインが「仕方なく」主人公っぽい男を攻略する（？）、

　近未来的な少年少女たちの愛し方を描く、少し刺激の強い（かもしれない）恋愛アドベンチャー