81.向き合った現実
そして、あっという間に時間は過ぎ。 「そろそろか……」 私はあの日「反軍」の方から指定された、近くの喫茶店に向かっていた。 おかしいほど晴れ晴れな天気が、今の私の心とは見事に異なっていて、どこかいらいらする。 もちろん、この件についてはすでに上層部に報告を済ませている。「あいつら、いったいどういうつもりなんだ」...
そして、あっという間に時間は過ぎ。 「そろそろか……」 私はあの日「反軍」の方から指定された、近くの喫茶店に向かっていた。 おかしいほど晴れ晴れな天気が、今の私の心とは見事に異なっていて、どこかいらいらする。 もちろん、この件についてはすでに上層部に報告を済ませている。「あいつら、いったいどういうつもりなんだ」...
「反軍」が攻めてきた日、「組織」はいつもより何倍も忙しくなる。 基本的に、「反軍」は世界の「組織」とされる様々な施設を一斉に攻撃する。たぶんそのやり方が、いちばん「組織」の盲点をつけられると思っているのだろう。従って、「反軍」に責められると、全世界の「組織」に賛同するところ、つまり日本としてはここが一番騒がしくなってし...
「ふいー最近はだんだん日差しが強くなってるなぁ」 明後日の昼頃、「組織」の廊下で出会った慎治は、すごく疲れた顔をしていた。 もう8月も本番だ。今頃、外に出かければひどいくらい汗が出てくる。さっきまで外で遊んでばかりいた慎治が暑がるのも当たり前だろう。 「こういう日に、外を一周走ってこい! とか言われたらマジで死ぬわ...
「おっ、今日も柾木が案内してくれるのか」 次の日。 珍しくも私は、「元の姿」で「組織」にやってきた秀樹と出会う。 いや、「別の姿」になるためここにやってきたこともあるわけだから、この姿で「組織」にやってきたのは今日が初めてじゃないけど……。あえていうと、「男同士」な形で「組織」で出会うことになったのが初めて、だと...
얼마나 시간이 흘렀을까. 미아는 오늘, 세상에서 가장 긴 하루가 흘러가고 있다고 느꼈다. 지금 미아가 있는 곳은 어느 허름한 상가 안 사무실. 물론 미아가 여기가 어딘지 알 수 있을 리 없었지만, 주위에 보이는 사무용 책상이나 소파, 의자를 보면 어쩐지 그런 거 같았다. 미아는 지금, ...
次の日、つまり土曜日の朝。 私は珍しくも「元の姿」で、いつもの大きな公園の前で秀樹のことを待っていた。まあ、昨日慎治たちにも話したように、「デート」のためである。 ……今度が初めてのデートでもないというのに、なんでここまで心がドキドキするんだろう。 自分のことだというのに、こういうところはよくわからない。 まあ...
「んで、昨日の夜は恋人同士でいちゃいちゃしてたって話か?」 私がようやく「組織」に戻ってきて、お仕事ばかりしてから廊下へ出てくると、まるで待っていたように、慎治が「端末」でゲームを楽しんでいた。 まあ、つまりいつものような風景である。 こいつ、まともに訓練はやってるんだろうか。いつもながら気になるな……。 「おい...
「おお、柾木んちに来るの、久々!」 「……そこまで嬉しいのか、まったく」 ようやく心身とも余裕ができて、私は久しぶりに、秀樹を連れて家に戻ってきた。 やはり家の中は落ちつくな。当たり前だけど。 最近はずっと会社……「組織」にいてばかりだったから、久々に味わう家の空気がなぜか愛しく思える。 「でも、ここに来ると柾木...