[카테고리:] ジュブイク
95.私たちの歩む未来
――あの青空の日からいくつも時間が流れて。 私は「いつものように」、家のドアを開いた。 「あ、ママだ!」 私が「別の姿」で家に戻ってくると、明るい声がこっちにまっすぐ飛び込んできた。その声を聞くだけで、どこか癒やされるような気がしてくる。 その声に導かれ、中に入ると――「あ、おかえり、柾木」『別の姿』で、エプロンを身...
94.幼年期の終わり
そこは、まるで私たちの始まりだった気すらしてくる、あの公園。 別に初めてここで出会ったわけでもないのに、不思議な話だと我ながら思うけれど……。それでも、やっぱり今日はここに来てみたかった。 「これで本当に、一件落着かな」 秀樹はこっちに振り向きながら、そう話しかけてきた。日差しが眩しくて、秀樹の顔すらうまく見つめられ...
93.笑われてもいいから
『さっき、橘の家から連絡がかかってきた』 いつものスーツに着替えてから、すぐ家を出た。 さっき「端末」で「組織」の幹部の一人に聞いた話が、ぐるぐると私の頭を巡っている。 『……はい?』『気を落とさずに聞いてくれ。あの『反軍』のやつら、今朝、散歩に出かけた橘をまた誘拐したらしい』『誘拐、ですか?』『ああ、あちらからもさっ...
92.大丈夫、私がいるから
次の日の夕暮れ頃。 私はぼんやりとした顔で、「元の姿」で近くを散歩していた。こうでもしないと、心の整理ができそうにないと思ったからだ。 こんなこと、ただの気晴らしに過ぎないとは思うものの、何か行動を起こさないと落ちつかない。 いつまでもこのままじゃいられないって、わかっているつもりなのに。 それでも、どうしても足を踏...
91.前に進める勇気を
ようやくお父さんとも分かり合えて、少しだけ気持ちが浮いていた私は。 次の日の朝、「反軍」――飯塚からやってきたメールに目を丸くした。『最近は連絡がないんだけど、平気? 私たちのことは少しでも考えてくれた?』 まあ、ここまではいいとしよう。問題はその次のところにあった。『こちらとしてはどうしてもあなたのことが心配だから...
90.父との話し合い
お姉さんを後にした私が、急いで「組織」へ戻ってくると。「……あっ」 私の喉から、思わずそんな声が漏れる。 入り口の向こうにあるベンチに、見慣れた人影が佇んでいたからだ。 それが誰なのかは、もう考えるまでもない。私の足は、自分も知らないうちに早くなっていた。 「遅くなってすみません」 私は急いで、向こうのベンチ――つま...
89.姉妹の話し合い
次の日の夕方ごろ。「来てくれたか、兄貴」 仕事にも余裕が出てきたため、私はお姉ちゃんを、ここ「組織」の近くにある公園に呼び出していた。 別に大げさなことを話すつもりではない。ある意味、どうでもいいことなのかもしれない。 でも、どうしても私は、お姉ちゃんに「自分の声」で伝えたかった。 ……自分がこれからどうしたいのか、...
88.そのままの自分で
そんな、とても嬉しい出来事があってから、次の日。 久しぶりに爽やかな朝を迎えた私は、自分に届いたメールを見てぞっとした。『お元気かしら、高坂さん。私たちの提案のこと、少しは考えてくれた?』 そう、飯塚は懲りもせず、まだこちらに連絡してきたんだ。 この人たち、どうして「ただの下っ端幹部」である私に、ここまで執着する...