눈을 뜬 다음

맨 먼저 눈에 들어온 건 낯선 천장이었다.애초에 덜깬 눈으로 본 천장이 낯선지 어떤지 금방 깨닫는다는 건 이상한 얘기였지만, 아무튼 여기가 낯선 곳이란 건 틀림없었다. 아직 잠이 덜 깬 미아 귓가로, 낯선 목소리들이 소근대는 게 들려왔다.목소리가 조금 떨어진 데서 들리는 걸 보면, 아마...

機械仕掛けのコスモス・覚醒

 目覚めたのは、見慣れない建物の中だった。 「……?」 意識が戻って初めて気づいたのは、「何かがおかしい」という感覚だった。 あまりにもぼんやりした感情で、どう言語化すればいいのか、見当もつかない。自分のような「論理的」な存在には、非常に馴染めない感覚である。 何かがおかしい――けれど、それが言い切れない。 あまりにも...

突然の出会い

 「はあ、暑い……」「……そうっスね」 とある8月の夕暮れ頃。 珍しくも良平と刹那は、とあるところに向かうため一緒に行動していた。まだまだ夕焼けは蒸し暑く、どうしても涼しいものが欲しくなってしまう。「……どうして私たちは、こんなことをしなければならないわけ?」「まあ……僕の場合、ヒマリさんには敵わないのが理由っスかね」...

マチロジ/ぐーたら警察、結城真尋をリバーシで負かせろ!の巻 その3

「それじゃ、これからレクチャーの始まりね」 校舎の4階にある、何の変哲もないただの教室。 真尋のいる交番を出てからここまで戻ってきて、適当な教室の適当なところで足を下ろしたヒマリは、自分についてきた紗絵と雪音の方を見ながらそう話した。「ヒマリさんが教えてくださるんですね。わたし、とても楽しみです!」「はいはい」「ヒマリ...

なんか企画メモ

 ちょっと変わった学園であることは確かだが、施設などは割と普通の学園と似たようなものであり―― 生徒自治とか、そういう非現実なところもあまりない、かなり普通の学園であった。  だが、今年はちょっとだけ違う。 何せ、今年の生徒会は歴代最高の知名度、そしてそれこそアイドルじみた人気を持つ、桁外れの支持で出来上がっているから...

95.私たちの歩む未来

 ――あの青空の日からいくつも時間が流れて。 私は「いつものように」、家のドアを開いた。 「あ、ママだ!」 私が「別の姿」で家に戻ってくると、明るい声がこっちにまっすぐ飛び込んできた。その声を聞くだけで、どこか癒やされるような気がしてくる。 その声に導かれ、中に入ると――「あ、おかえり、柾木」『別の姿』で、エプロンを身...

94.幼年期の終わり

 そこは、まるで私たちの始まりだった気すらしてくる、あの公園。 別に初めてここで出会ったわけでもないのに、不思議な話だと我ながら思うけれど……。それでも、やっぱり今日はここに来てみたかった。 「これで本当に、一件落着かな」 秀樹はこっちに振り向きながら、そう話しかけてきた。日差しが眩しくて、秀樹の顔すらうまく見つめられ...

93.笑われてもいいから

『さっき、橘の家から連絡がかかってきた』 いつものスーツに着替えてから、すぐ家を出た。 さっき「端末」で「組織」の幹部の一人に聞いた話が、ぐるぐると私の頭を巡っている。 『……はい?』『気を落とさずに聞いてくれ。あの『反軍』のやつら、今朝、散歩に出かけた橘をまた誘拐したらしい』『誘拐、ですか?』『ああ、あちらからもさっ...

マチロジ・聖剣なんていらない

 あの時、へんてこな剣さえ抜かなければ―― 今、ヒマリは猛烈にそう後悔していた。  それはある晴れた朝の出来事。 いつものようにあくびをしながら学校のグラウンドへ出てきたヒマリは、その真ん中に、明らかにおかしいものが刺されていることに気づく。「……何?」 そこに刺されていたのは、誰からどう見ても子供向けのおもちゃの剣。...

92.大丈夫、私がいるから

 次の日の夕暮れ頃。 私はぼんやりとした顔で、「元の姿」で近くを散歩していた。こうでもしないと、心の整理ができそうにないと思ったからだ。 こんなこと、ただの気晴らしに過ぎないとは思うものの、何か行動を起こさないと落ちつかない。 いつまでもこのままじゃいられないって、わかっているつもりなのに。 それでも、どうしても足を踏...