[글쓴이:] 리루에스
52.私たちの梅雨入り
次の日、雫は私のところにやってこなかった。 いつもならかけてくるはずの連絡も、まったくなかった。 当たり前だった。 昨日の私は、雫に「ひどいこと」をしたんだから。 ――あのね、柾木。 そんなことを思いながらも、どうにかお仕事に集中していたら、真夜中、雫に「端末」でメッセージが送られてきた。 ――ごめんね。...
49.あなたの、いちばんの友だちになりたい
「死〜ねばいいのに〜」 雫は私と二人きりだと、よくそんな歌を口ずさむ。「み〜んな死ねばいいのに〜」 学園ではいつも明るく振る舞う雫が、こんな歌を口ずさんでいることを知ったら、雫のクラスメイトはどんな顔をするんだろう。 あの時、じっと後ろを歩いていた私は、惨めな気持ちでそんなことを考えた。 雫にとって、自分はきっと特別...
48.本当は、知ってる
「ああ~~今日はホントに大変だった~~」 明後日の午後。 雫はものすごくだらけた態度で、そんなことを言いながら私の執務室で少女マンガを読んでいた。いつものふかふかな来客用の椅子は、もはや雫の指定席と化している。 「今日はどうした。そこまで情けない声を出しまくって」 「情けないとか言わないでよ~。かわいい彼女の声でし...
45.いつものような、時間
「ねえ、今度の休日に、またデートしようか」 次の日、いっしょに執務室で時間を過ごしていたら、雫がそんなことを話しかけてきた。 「デートか?」 「うん、やっぱり最近、あんまり柾木とふたりっきりで過ごせなかったんだから」 たしかに、それはそうだった。最近は秀樹にかかりっきりだったから、雫といっしょにいる時間もだいぶ減っ...