プロジェクト・ワンダー

この世の中には、起きりうることは起こり、起こらないことはどうあがいても起こらない。
たとえば、どこかには剣と魔法の世界があるかもしれないし、人の姿が変わってしまうケースもあるかもしれない。
だが、俺たちは何も知らない。
この世に、何があって何がないのか、自分たちですらまだ、わかっていないのだ。

それでも、また世界は楽しい。
それに異論を出す者は、誰もいないのだろう。

主人公 (久我山 宗治/くがやま・そうじ)

歳に比べて老けて見える(三十代くらい)男の子。危険人物扱いされ、周りからは遠ざけられている。だが、本人はあまり気にしていない。ちなみに老けたとは言っても、学園教師くらいの印象は持っている。むしろ周りからは、「黙っていればモテる先生っぽい」と言われるらしい。
かわいい(どの意味でも)女の子が大好きで、よく突飛な行動をし周りに注目の的になっている。お祭り騒ぎ大好きな性格。その意味では、この学園で一番有名な人。色んな意味で勢いが良さすぎる。ぶっちゃけてなんでもできる。自分がやろうと思えば(グラウンドでおかしなダンスを踊ったり、女の子をナンパしたり、先生にいたずらしたり、エトセトラ)。
あまり他の人のことを(気配り的な意味で)考えていない。だが、女の子の前では紳士。本当に優しく接する(ようにしている)。爽やかな性格で、なんでも軽く流してしまう。やることのスケールも大きく、先生のことなんか気にもしていない。そしてそれを楽しむ。
ある日、「ハーレムなるものを作ってみないかい?」という提案をもらい、その日からいろんな女の子と知り合うことになる。前に増して。
こんなに勢いに満ちた性格だが、大事な時には臆病になったりもする(特に、女の子との付き合いに)。それにはいろいろ事情があるわけだが……
あまり自分の姿を好まず、鏡も滅多に見ない。時折スキンシップなどを避ける傾向もある。本人はそのつもりがないが、反射的にそうなってしまうらしい。一人暮らし。体をずぼらに扱う傾向がある。

実は以前の学園で、犬猿の仲であった教師と喧嘩した途中、姿が入れ替わってしまう。その影響で「いちばんなりたくない」姿になった主人公は、そのまま転校することにした。だが、噂は悪い方へ流れており、主人公はいつしか危険人物と見られていた。
本編の中盤、主人公は「元の自身」、つまりあの教師にもう一度会える。そこから主人公は苦しみ、あたらしい分岐がはじまる。
この件で家族とも連絡を取っておらず、一人で生活する道を選んだ。よかったことに、仕込みが家族からきちんと入っているらしい。

「当たり前じゃないか。女の子というのはね、みんな素晴らしいものに決まってるんだ」

「そういや、恋愛ゲームの主人公さんって、いつも顔がのっぺらぼうですよね」
「まあ、その方が都合がいいだろうね」
「わたしとしては、その顔の方をしっかりと見てみたいんですけど。ちょっと悔しいです」
「まぁ、俺もそんな風に、顔がわからなかったらいっそよかったんだろうな」
「えっ?」
「独り言さ。ものすごくつまらないやつだが」

ヒロイン1 (緋月 由佳子) ひづき・ゆかこ
主人公にいきなり「ハーレムなるものを作ってみないかい?」と提案してきた人物。同い年。学園では主人公の次に有名な人で、やっぱり突飛な行動が得意。学園で問題視されている、「楽部」の部長でもある。人生のモットーは人生を楽しく生きること。主人公を高く買っており、「君ならばわたしの望むことをやってくれる」と信じている。サバサバした性格。どんだけ失礼なことだってやっちゃうが、嫌味は決してない。
実は一ヶ月後に転校するのが決まっており、その間にやるべきことのため主人公を誘った。ちなみにとてもスタイルがよく、本人もそれをよく知っている。カリスマもあり、自尊感がとても高く、先輩の前でもケロッとしている。どんな壁でも「破れ」そうな勢いのいい女の子。
ちなみに、以前から噂にもかかわらず、主人公を高く買っていた数少ない人の一人。先生の前でも堂々に自分の性格が言える性格。大胆なことを好み、自分自身もそんな行動をよくする。敵がない、いや、作れないという凄い女の子。

「楽部」
由佳子がひまぐれで作った、「好きなことをすればいい」部活。当たり前だが、学園ではこの部の存在を認めていない。ただし、最小部員は満たしてあるため、部室はあたえられている。部長はもちろん由佳子。

「じゃ、君は私の願いを聞いてくれるのだろう? 私は信じている。君はそんなキャラだからさ」

ヒロイン2
楽部の部員。クラスメイト。あまり主人公をよく思っていない。おかげでいつも拗ねている。
妹がいて、その妹も同じ学園に通っている。妹は一年生。

ヒロイン3 冬塚 文 (ふゆづか・あや)
楽部の部員。後輩。頭がよく、歳に比べて大人しい姿を見せる。だが、歳相応な行動がもっと見られる。みんなをからかうのが大好き。
子供っぽく見える女の子で、それでも他の子より立派な姿を見せるのが不思議な人物。料理とかもうまく、ほぼなんでもできるらしい。由佳子のことを信じており、この楽部のことを大切に思っている。やや無防備なところがあり、そこは年相応と考えていいだろう。強がっている節があるが、本人は否定している。
ヒロイン4 (芹沢 有美) せりざわ・ゆみ

チア部の後輩。異性にはおどおどする性格。だが、チア部ではなんだかんだ言って輝いて見える。偶然にその姿を見た主人公にナンパされる。わかりやすくいうと、ふつうの害ない小市民。パニックを起しやすく、いつも希美に助けられている。家庭関連は上手。

「はいっ? か、かわいいだなんて、そんな、わたしは……」

市宮 希美 (いちみや・のぞみ)
有美の友達。兼ねクラスメイト。明るくて、誰ともすぐ仲良くなれる性格。サバサバした性格で、ついおどおどしてしまう有美のフォローが上手い。「夢と希望」という言葉が好きらしく、「人には夢と希望が必要なんですよ!」とよく口にする。主人公にも恐れず、親しく接する女の子。

「先輩っ! おはよーございます!!」

ヒロイン5 (鈴森 御影) すずもり・みかげ
学園最高の人気者である美少女。いつも(主人公と別の意味で)注目の的になる。学園の男の全員の憧れだと言ってもいい。主人公の「過去」を知っており、何かを含んでいるようなことを口にする。従って、主人公が苦手とする「滅多にない」相手の一人。主人公と同い年。

「あなたの秘密を知っている人は、この私しかいないのでしょう?」

ヒロイン6 (隆山 鈴香) たかやま・すずか
バスケ部のクラスメイト。サバサバした性格であり、誰ともすぐ友達になれる。実はいいところのお嬢様だが、本人がそのふりをしないため、よっぽど親しくない限りこれを知っている人はいない。
主人公のナンパ(というより、部活の誘い)にも好意的に答えてくれるくらい、他人のことを偏見なしで見てくれる女の子。その理解心は海のごとく、ほんとうに「なんでも」納得してしまう性格。おかげさまで、主人公はいつも助かっている。わりと由佳子と気が合うらしい。お嬢様だと言われないと信じられないくらい、庶民そのままな人物。好きなものは安いカップラーメン。ちなみに、後輩たちにはけっこう慕われているらしい。

「あなたたちもよくそんなの思いつくねぇ。わたしには無理だなぁ」

ヒロイン7 (暗闇 詩音) くらやみ・しおん
他校から見学に来た女の子。礼儀正しい。のほほんな性格だが、いろんな事情を持つ。これまたお嬢様。
基本的にやさしく、小さなことにもよく笑う。感情が豊かだが、本人はそれを複雑に思っているらしい。天然っぽい性格。

「不束者ですが、どうぞよろしくお願い致します」

ヒロイン8 (天河 流)あまかわ・ながる
主人公のクラスの担任。やさしくて、罪や悪とは一番遠く見える人物。「今世の人じゃないかも」と言い出す人すらいるくらいである。
主人公にも優しく接して、みんな幸せで暮らせたら、と思っている。汚れ一つなさそうな、綺麗な女性。わりと抜けているところも多く、授業のテンションはいつも穏やか。

「さあ、今日も授業をはじめましょう」

ヒロイン9 (野々宮 舞衣) ののみや・まい
主人公を慕っている後輩。うるさいのが問題だが、いつも主人公のことを思ってくれる。主人公の周りにいきなり女の子が増え、まさかのライバル出現に戸惑っている。一途に主人公を好いている元気な後輩。主人公のためならなんでもする(もちろんできないのは無理だが)。お弁当とかも作ってあげるなど、わりと尽くすタイプ。いつも元気が余っていて、主人公は時々それが気になるらしい。

「せ、せんぱいが二股?! ありえないっ。せんぱいはあたしだけのものだと思ったのに」

橘 瀬玲奈 (たちばな・せれな)
天狗の妖怪。意地っ張り。「人らしい」生活を好み、自分が妖怪と呼ばれるのを嫌う。だが、自分が妖怪として生まれたのを嫌うわけではない。主人公のクラスメイト。
主人公のこともあまりよく思わないが、他の人とは違って、あくまで「馬鹿みたい」だから嫌う(?)わけである。天狗ながら人間よりも人間らしく、耳とかついてあるのに誰も妖怪だと思わない。ちっさい背を攻撃されるのを嫌う(主人公のせい)。妖怪なのに、作品の中の一番の常識人。場を収める役目を担当している。部活はやっていない。
一応和風妖怪であるわけだが、名前は洋っぽい。自分も洋食を好み、ステーキのような肉ものが好みらしい。だがあんぱんも好き。マドレーヌも大好き。アイスは三食行ける。小さいのにわりとたくさん食べられる体質(これでよくいじられる)。負けず嫌いで、主人公にやられるといつも「ぐぬぬ」って顔をしている。だが、いざというときには結局負けてあげる性格。あと、ツッコミがうまい。

「まったく、あんたらという奴らは……」

下川 ノエル (しもかわ・のえる)

いきなりやってきた外国の転校生。短く白い髪を持ち、あまり誰かと親しくしようと思っていない。名前から見るとハーフだと思われるが、本人は何も言わずにいる。まるで人形みたいな雰囲気を持つ子だが、意外と自分の意見はズバズバと言う。小さい背であるため、ほかの子より幼く見える。ちなみに、日本語はぺらぺら。どこのハープなのかは不明。

「あ、そうなんだ」

「すごい。俺にそんなこと言ったの、君が初めてなんだ!」
「そう。じゃ、どいて」
「そりゃいけないだろ。ここまで縁もあるというのに……」

世界観

妖怪が普通に学園に通ったり、入れ替わりがほんとにあったりする「なんでもある」世界。だが、ないものはない。何がないのかは誰も知らない。

OP : Perfect Wonder
キャラごと、エンディングを見るたびにあたらしいおまけが増える仕組み
誰もいなかった部室にエンディングを見たキャラが増えてゆく
オールクリアで「不思議な世界計画」というグランドシナリオが開ける。こちらはオールキャラが今までの絆を使って大活躍する内容になっている。「主人公」自身に関したお話。本編から一年後くらい。つまり、主人公の抑圧を開放するルートになる。
ここまでクリアすると、タイトルに主人公が増える。そこでオールクリア。

目的
・ゆるやかなプレイ
(まるでアニメをだらだら見るような、「追われない」プレイを目指す。ゲームは大規模だが、あくまで「ゆっくり」「じっくり」プレイしたくなる雰囲気を作る。